中性色の服ばかり着ている

タイプミスしたら即終了

230122 「腹がくちくなる」って何?

ガストに行った。すかいらーくグループ大好き。感動ハンバーグとやらを食べたかったのだがよく確認せず行ったので普通に終了していた。大好きならちゃんとチェックしろ。デミグラスソースの口になっていたのでオムライスを頼んだ。美味しかった。写真撮ったと思ったのに残ってなかった。pix(去年ブライアン・イーノ展で無音アプリが必要になりあわてて入れた写真アプリ)だとこのパターンよくあって悲しい。

前回といい、急に食い物の話をするようになったのは、最近読んだめちゃくちゃ面白い小説の食事の描写がすごかったからだ。実在の事件を題材にした作品で、面白いなんて書いていいのかなと一瞬思ったけど俺が面白いと思ったのは揺るぎない事実なのでこう書いた。現代社会に生きる人のそれぞれ違った常識、価値観、生き方が、食事という最も普遍的なモチーフを通じて何層にも重なりあっていって、すごく計算された料理みたいな作品だった。主人公がいろんな人といろんな場所で食事をし、働きづめでまったく食生活にこだわりがなかった彼女が新しい料理に出会うたびにそれをどう受け止めてどう変わっていくのかという姿がこの作品を貫く一つの芯になっており、俺も食いてぇ……変わりてぇ……と思った。この小説読んでバター食べたくならない奴いるの? カジマナは強固すぎる価値観を持った偏った人物だが、「好きな時に好きなものを食べることで感覚が研ぎ澄まされていく」という考え方は正直一理あると思ってしまった。なんか、好きじゃない時に好きじゃないものを食べるのって意味なさすぎる。短い人生、意味のない経験ばかり重ねても仕方ないので、俺も好きなときに好きなものを食べよう!と思ったのだが、好きなものは好きなときに食べれないことも多い。今日はたまたま「デミグラスソースの口」に合うメニューがあったけど、こういうパターンは稀だ。自分が何を食べたいのかすぐ分かるときもあるけど、仕事終わりとかでエネルギーが不足しているとその解像度はどんどん低くなり、人が作った適当な診断チャートのように、必ずなんか油っこくて動物性のやつ(あぶどぶ)に収束してしまう。とにかく腹をくちくしたいという思いが先に立ってしまうという領域からいっこう抜け出すことができず、コンビニの前で背中を丸めてファミチキを食っている。こういうことなの!?違うんじゃねえかなあ!?てか腹がくちくなるって何!?「くちく」とかいう鋭利な語感は、栄養、食事、料理、味覚、満腹、満足、団欒、そういったあらゆるイメージと合致しなさすぎてずっと違和感を感じている。