中性色の服ばかり着ている

タイプミスしたら即終了

230208 浩然の気/不在でシコる

漢検準1級(落ちたしまだリベンジしてない)の勉強をしていた頃、「浩然の気」という言葉を知ってめちゃくちゃ感動した。あの、海とか川とかデカい水の近くにいるときに俺が漠然と感じていた「気」って名前付いてるんだ。いや、でも今調べたらなんかもっとこう精神論の話っぽい? じゃあ俺が感じているあれはなんなんだ。

あ〜海〜〜

高校生のときだったか、急に思い立って自転車で大阪湾を見に行ったのを思い出した。行き着いた果ては港という感じでもないただベンチがあるだけの場所で、あ〜海〜と思って数分眺めて帰った。写真すら残っていない。

これから何回同じような場所で同じような写真をバカのひとつ覚えのように撮ることになるのだろうか。

音楽を聴くとき、ボーカルのあるなしを問わず、この曲はこのキャラやシチュエーションが合いそう、と考えていることがかなり多い。特定のキャラに重なるドンピシャの歌詞がある曲もそうだし、一見そのキャラにフィットしなさそうな曲でも意外とこういう一面もあるのでは……?と考えることで解釈の幅を広げることのできるある意味無敵の楽しみ方なのだが、アンビエントを聴いているときだけはそうではない。音から想像される空間に誰もいてほしくない。その空間には誰も似つかわしくないし俺もそこにいたくない。いわば"不在"のイメソンとして聴いているような感じだ。私が好きなのは、空漠とした涼しくやや暗い場所を感じさせて、どこか懐かしさや寂しさもあるような曲だ。そんな場所に行って寂しくなりたいというのが私にとって最も根源的な欲求としてある。海に行きたいと考えるのもその表れの一つだろう。

でも実際のところ誰もいない空漠とした場所に行くということは簡単ではない。夕方のメリケンパークは多くの人と犬でにぎわっていて、他人の顔が写っていない写真を撮るのも一苦労だった。十分に浩然の気を得ることができたのかどうか自分でも分からない。俺の理想とする空漠とした空間ってヤツに本当に行くには、今日得たものをはじめとする記憶を活用して明晰夢を見る方が早いんだろうと薄々分かってはいる。オキュラスクエストとか買えば行けるんだろうか? アバターになったり人と関わったりするのは正味どうでもいいけど、ネトゲとかであるような現実離れした景色の中にただ立って、あ~空間~って思いたい。早くポートタワーに登りたい。

open.spotify.com